【ツナグプロジェクト第二弾!みとちゃ農園/栢下裕規さん~part3~】

【ツナグプロジェクト第二弾!みとちゃ農園/栢下裕規さん~part3~】
【みとちゃ農園・栢下裕規(かやした ゆうき)さん】


生産地:奈良県山添村
代表するお茶の種類:天日干し釜炒り茶、和紅茶
農法:自然農法
一言で表すと「己に素直な山人」






大学4年生といえば、就職活動のピークの時期だ。


大半の人なら、友人が就活に精をだしていたら、

ついつい
どこからともなくくる不安や焦りに負けて、
とりあえず就職をしてしまうそうだ。



だが、
“里山で暮らす”
と彼の決意は固かった。


友人たちの行動には目もくれず、
彼は就農の道をつき進んでいた。



大学卒業後
三重県や奈良県で独自に農業のことを学び始めた。


農業のことを教えてもらう代わりに無償で働いた時期もあったという。

国の助成制度を受けながら農業の学校にも通った。



大規模なプランテーションは別だが、
小さな農場さんで学ぶ日々は、


『生きる術を学ぶ』ということに近いのかもしれない。


そんな中、

対等な立場で正当な金額で売買を行うフェアトレードや

消費者と生産者のつながりがある農業、有機農業など、

新たな農業の形にも興味を持つようになっていったという。








ついに独立する時が来た。


現在、家族三人で住んでいる奈良県山添村で畑を借り、
みとちゃ農園がスタートした。


当時は大阪から車で毎日通い農業をしていた。


新しい土地で何かを始めることは大変じゃないか?


と聞くと、


『まずは何より、地元の方との信頼関係をつくることを大切にしていた』

と話してくれた。




一見、寡黙な印象の彼だが、


『じっくりと人と向き合い、じっくりと関わっていく。』


という、

彼の人生観を垣間見た。










現代はネットで誰とでも早く、広くつながることが出来る時代。


もちろんネット上で得られる関係性だった存在するし、

イコール浅い付き合いとは一概には言えないのはわかっている。


しかし、

実際に同じ空気を吸って、

同じ土地で生きていくからこそ得られる信頼関係というものも確かに存在する。



栢下さんの淹れてくれたお茶を飲みかわしながら


手段はどんなものであれ、
 

自身の生きる意義は常に心に問いかけ続けていきたいと強く感じた。